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■「気持ち」があれば、「物」にはこだわらない

2020/01/06(月)

 
佛安佛檀店
 
当誌「カイギショゲッポウ」を毎月お届けするにあたり、いつものコースを順調に行けば、黄昏時の最終段階で当店に辿り着く。一見、本当に仏壇職人なのかと疑ってしまうようなロングヘアーにジーンズの風貌の竹内寛治店主(58歳)の笑顔に迎えていただくと疲れも忘れる。昨秋、日本中を歓喜の渦に巻き込んだラグビーワールドカップ。毎月お邪魔するたびにラグビーについて、詳し過ぎるレクチャーを受け、既に開幕前の段階で、昨年の流行語「にわかファン」に私を仕立てたのも紛れもなく氏である。と同時に、彼は本当に仏壇職人なのかという謎は深まるばかりで話を伺った。
 当店は明治19年から続く老舗の仏壇店で、寛治氏は4代目店主。姉と妹の間に挟まれて育った氏は「祖父は姉をすごく大切に扱っていたが、男の僕には厳しかった、と言うよりほったらかしだったね」と笑う。位牌字彫職人の姉の方が店の歴史についての知識があり、幼い時から丁寧によく聞かされていたことが取材時にも垣間見えた。そんな寛治氏は学生時代、野球やバスケットボールを中心にスポーツ全般に明け暮れ、法律の道を志したこともあったが、気が付けば足元には跡継ぎのレールが敷かれており、両親からの大きな期待を、見て見ぬふりをすることはできなかった。大学卒業と同時に家業に従事。仏壇の製造には10の工程があり、そのうち「杢地」、「塗り」、「箔」の3工程は自らの業とするまでに至っている。先代の父親が 』潮干祭だ」、「ライオンズクラブだ」、と多方面に顔が利く人だった傍ら、寛治氏は後方に控え、顧客の細かいニーズに対応してきた。「発注を受けた仏壇がその家の仏間に入らないことがあり、我々職人が知恵を結集して手を施した。ただそれだけなのに、その家族の孫が仏壇を携帯電話の待ち受け画像にしては周囲に配信するくらい喜んでもらった。ちょうどその孫がその部屋で受験勉強をしていた時期で、仏壇はその家族にとって特別な物だったんじゃないかな。関わった職人皆が感動し、僕も仏壇屋になって初めてよかったと思った瞬間だったね」としみじみ振り返る。
 平成26年、先代の」親が他界し、寛治氏は店主となった。「僕は今まであまり表に出て来なかったせいか、人見知りなところもある。“仏壇を一家に必ず備えて下さい”と強制もしたくない。」あくまでも自然体で、寛治氏の形で仏壇と接する。そして仏壇を『故人と繋がるきっかけ』と位置付け、仏壇そのものより「気持ち」に重きを置く。「有名な職人が手掛けたから、装飾が豪華だから、と言って必ずしも良い仏壇だとは思わない。故人を偲ぶ、その気持ちに寄り添いながら、その人にとって最良な仏壇を今後も追求していきたいね」と夢を語る。ゆえに、氏の風貌は自然体の現れであったと納得。
 店内には一般的な仏壇の間に、モダンなインテリア用品と見誤る仏壇も顔を並べる。私の元に「次の力作が店頭に並んだぞ」という一報が届いた。寛治氏の「気持ち」がどのように表れているのか、店を訪れるのがまた楽しみになるのである。
(取材:森 啓貴)


【住所】半田市亀崎相生町3-35  【代表者】竹内寛治 
【創業】明治19年(1886年)    【営業時間】9:00〜18:00
【定休日】木曜日、不定休     【TEL】28-0417

 

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