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会員トピックス - ひと


 

■安心と安全を次の世代に

2017/03/03(金)

 
加藤電機株式会社 代表取締役社長 加藤 学氏
 
 不屈のフロンティア精神はどこから来たのだろう。
 未来の材料研究の開発で、寝食を忘れて研究室にこもるか、アルバイト、そんな大学生だった。教授から「桁違いのものを生み出しなさい。できれば性能が100倍とかコスト1/100とか、2ケタ違いのものができれば必ず成功する」とアドバイスを受けた。その言葉から時代の最先端を目指す大切さを痛感し、かつてないものを次々に生み出してきた。
 「大学院修了後は東芝の総合研究所基礎研究所に入社し、大学時代から関わっていた酸化物高温超伝導体研究に従事しました。一人あたり年間1億円くらいの研究費を与えられ、それこそ研究三昧でした。性に合っていたのですが、研究成果が社会に還元される日がいつ来るのかと疑問を持ち始め、周囲の反対を押し切り2年後に退社しました」
 電機技術を通じて、世界で類を見ないようなものを創造し、社会への還元が自分の肌で感じられるものを生み出す会社を作ろうと決心した。一番の近道を模索した時、現会長であり創業者の父親が築いた会社を土台にベンチャー事業を立ち上げ、社会に役立ち貢献ができる仕事を目指し、同社に平成4年に入社した。同じ頃、会社の車両が頻繁に車上狙いの被害に遭い、自社で防犯対策しようと考えたことがビジネスのヒントとなり、平成5年に本格的にカーセキュリティ事業をスタート。平成12年に、世界初の位置情報が取得できる次世代型自動車盗難防止装置を開発・発売し、中部ニュービジネス大賞愛知県知事賞を受賞した。今注目されている『SANフラワー見守りサービス』事業につながる、安全で安心できる社会の実現へと舵を切り始めた。 
 「平成7年の阪神淡路大震災を機に、いかにして人を守るか、確実に人を発見できるかを究極の課題にしました。そんな時に、弊社のカーセキュリティが新聞紙上に掲載され、警察庁の生活安全課(現、生活安全局)から「'94生活安全フェア」への出品を後押しされ、展示しました。その展示会場で当時の警察庁のトップである國松孝次長官から『今後は市民一人ひとりがこのような防犯装置を利用して犯罪を無くしていかなくてはならない、犯罪を減らすことに尽力してください』という言葉をいただき、セキュリティ事業が目指すべきマイルストーンになりました」
 以後、ひと、モノ、車を守るための研究開発に没頭した。その結果、平成27年世界で初めてGPSを使わず誤差50p程度まで辿り着け、人の捜索や見回りを可能にした『SANフラワー見守りサービス』が誕生した。この機器を活用して今年2月から半田市が徘徊高齢者捜索のために無料貸与事業を開始した。社会問題ともなっている認知症患者の徘徊問題、今年に入って市内でも16余名の行方不明者が発生したというが、発見され喜ぶ顔を見られれば、まさに社会への貢献を肌で感じる瞬間となるだろう。
 「平成14年に現職に就任しましたが、実質共にその役職を担う決意をしたのは7、8年前です。それまではどこに行っても『エンジニアです』と自己紹介をしていました(笑)。企業理念の『安心と安全を次の世代に』という想いで仕事をしていますが、企業は最終的には社会に還元してしかるべきだと思っています。科学的な発見、創造が好きなので、仕事にやりがいを持っていますが、一番好きなことを仕事にするのは難しく、私は一番好きで興味が尽きない超伝導や、平成25年にノーベル物理学賞を受賞した「ヒッグス場」などの宇宙理論に新しい時代の幕開けを感じずにはいられず、趣味として独学を続けています。SF映画も好きで、スタートレックのDVDを全巻持っています。アメリカのセキュリティ会社と提携しており、渡米することもあり、スタートレックの出演者との出会いはワクワクしました」 
 仕事に趣味に充実した毎日。順風満帆に歩いてきたようだが、小学校のころは病弱で好きなスポーツを制限され辛い経験もした。中学校ではバレーボール部に所属したが、体も小さく苦労したが、自ら基礎練習に励みレギュラーとなり、バレーボール一筋の学校生活だった。後年、その実力は息子さんの所属する中学校のバレーボールチームで発揮された。半田市のスポーツインストラクターに登録し、コーチとして弱小チームを郡大会3位入賞まで導いた。
 「好きこそ物の上手なれという主義で、何事も好きになれば自然に上達すると考えています。先生方に支えられながら、不自由な経験をしたからこそ今の自分があると思っています」
 父親譲りの目標を定め精一杯精進する。その資質を受け継ぎ、学生時代の超伝導研究、宇宙理論など多次元宇宙について考察したことも不屈のフロンティア精神を培った一因かも知れない。



かとう・まなぶ氏略歴
昭和40年半田市生まれ。昭和59年愛知県立半田高等学校卒業。平成2年日本大学大学院理工学研究科電子工学専攻修了。同年(株)東芝総合研究所基礎研究所入社。平成4年加藤電機(株)入社。14年現職。(公社)日本防犯設備協会正会員。愛知県セルフガード協会監事。全国自動車用品工業会副理事長。全国防犯CSR推進会議発起人等。当所議員。

 

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