平成26年の新春を迎え、謹んでお慶び申しあげます。
昨年は半田が誇る童話作家・新美南吉の生誕100年を祝し、1年を通じて数々の催しが開催されました。全国各地から大変多くの方々にご来半いただき、大成功を納めることが出来ました。また、私ども半田商工会議所も創立120周年という大きな節目を迎えることができました。先輩諸兄が築き上げた歴史と伝統に新たな芽を加えるため、「南吉」、「醸す」をテーマに食文化に光を当てた二つの新プロジェクトを展開し好評をいただきました。そして、会員数も念願の2400会員を達成することができました。これもひとえに会員の皆様のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
今、わが国は、アベノミクスというストーリーに加え、2020年の東京オリンピック開催など、比較的前向きな姿勢で、日本全体が明日に希望が持てるといった未来志向に動き始めています。しかし一方で地域経済は、不透明な環境のままであり、4月からの消費税率引き上げ後の影響も懸念されるところです。
私は昨年11月、臨時議員総会で重ねてのご推挙を戴き、3期目の会頭職をお引き受けさせていただくこととなりました。新しく小栗利朗副会頭にも加わっていただくとともに委員会組織も再編し新体制をスタートしたところです。
地域活力の源となるのは、なんといっても中小企業の皆様です。最優先課題は引き続き中小企業支援に置き、具体的な形で会議所にしかできない支援体制の確立を図り、創業から転廃業まで、頑張っている人々を支援するなど、これまで以上に力を注いで参ります。
また本年と来年の2年間は酢の里や赤レンガ建物をはじめ市内主要観光施設が改修工事に入るなど、次代へのパワーを充電する期間となります。この期間を活用し、当所として半田の良さを生かした新しい方向の打ち出し、周辺市町との協力体制強化による経済圏の拡大推進、地域で“人・物・金”を流動させる仕組みづくり、事業者自らが意識改善できる支援などに取り組み、当地域経済力の将来に向けての強化を図って参ります。
そして、当所が永年にわたり築き上げてきた、当地域の明日を担う子どもたちの教育環境づくりを引き続き推進するとともに、次の半田の経済界を担うグローバル人材を積極的に育成していきます。
これからも地域経済社会が安定した活性化を図るためには地域唯一の総合経済団体としての商工会議所は必要不可欠であり、真に必要とされる組織を目指し魅力づくりの再構築に取り組むとともに、先々に向けた戦略的な中期ビジョン策定の検討への取り組みも開始します。
そのためには商工会議所組織の中枢である部会・委員会を中心に青年部、女性会など全員参画をいただき、頑張っている人達が更に活躍できるよう、防災・減災対策の推進をはじめ、将来に向けて安心・安全な街づくりに全力で取り組んでいきます。
本年も、更なるお力添えを賜りますよう心よりお願い申し上げます。終りに、会員並びに関係各位皆様方のご健勝とご多幸を祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。
半田商工会議所 会頭 榊原卓三(尾張製粉梶@代表取締役)