半田商工会議所 THE HANDA CHAMBER OF COMMERCE & INDUSTRY

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第10回あいさつ川柳コンクールの入賞者が決定!

2019年11月2日(土)

 当所人財育成委員会では、あいさつ運動の一環として、「あいさつ」を主題とする川柳コンクールを平成22年度より毎年実施。
 「あいさつ川柳」を募集した結果、3,822名の方よりご応募いただきました。選考の結果、下記のとおり入賞者が決定し、12月7日に表彰式を行います。

○応募者数
 小学生以下の部      1,852名(昨年/1,765名)
 中学生・高校生・一般の部 1,970名(昨年/1,364名)
   合 計        3,822名(昨年/3,129名)

敬称略
【小学生以下の部】

◆最優秀賞(半田商工会議所 会頭賞)
 「フルパワー ぼくのあいさつ 世界一」 西島虎志(半田市立花園小学校3年)
 選評/元気にあいさつを交わす作者の姿が目に浮かびます。「世界一」と言い切れる自信に圧倒されました。過去の受賞作品には見られなかった作者の「勢い」が句に満ちています。世界一のあいさつを是非聞きたいものです。

◆最優秀賞(半田市長賞)
 「ごめんねと なぜ言えないの ぼくの口」 蜷川水彩(半田市立成岩小学校4年)
 選評/様々なあいさつ(会話)の中でも「ごめんね」などの謝る言葉は口に出しにくいものです。そんな作者の苦悩が句の中に浮かんでいます。これからは勇気を出して「ごめんなさい」と謝ることを覚えましょう。

◆最優秀賞(半田市教育委員会賞)
 「こんにちは あいさつしてる 笑顔見て」 大田 真(半田市立亀崎小学校6年)
 選評/あいさつとは一方的では寂しく成立しないもの。そしてお互いの顔を見合って交わすものだと教えてくれる一句です。義務的なあいさつに終始している大人になっていないかと反省しました。

◆優秀賞(5作品)
 ○「あいさつを はじめにしたの だれだろう」 石川優歌(半田市立岩滑小学校1年)
  選評/そうだよね。初めにあいさつをしたのは誰だろう。今まで考えたこともありませんでした。盲点を突かれたような気がします。一度古事記や古代史を読み直してみましょうか。

 ○「おかえりと パパに言うため まっている」 米山奈那(半田市立成岩小学校4年)
  選評/毎日遅くまで仕事をして疲れて帰るパパにとって、子供達の元気な顔や出迎えは最高のリフレッシュになることでしょう。いつまでもパパへの思いやりを忘れずに仲良くしてね。

 ○「こまってた きづいてくれて ありがとう」 村田ゆきな(半田市立横川小学校3年)
  選評/ペンを忘れて来た、消しゴムがない、それでも「貸して」とは言いにくい。生きていると大なり小なりそんな事に出くわします。気付いてそっと援護の手を差し出してくれる方へは感謝の言葉しかありませんね。

 ○「心がね ホカホカするよ ありがとう」 日下穂香(半田市立有脇小学校3年)
  選評/優しさに触れると心が温かくなるのは大人になっても同じです。いつでも温かい心を大切にして、感謝の気持ちを忘れずに多くの人と接して下さい。「ホカホカ」との言葉が温かさを強調しています。

 ○「すなおにね ごめんなさいが いえました」 北川左門(半田市立亀崎小学校1年)
  選評/「ごめんなさい」とはなかなか言いにくい言葉だと多くの大人も思っている事でしょう。謝らなければならない事は素直に謝るという気持ちをいつまでも大事にしてください。


【中学生・高校生・一般の部】

◆最優秀賞(半田商工会議所 会頭賞)
 「グランドに 笑顔と涙 ありがとう」 成瀬幸晴(半田市立成岩中学校3年)
 選評/野球、サッカー、ラグビーなどのチームプレーを必要とするスポーツは一人の力だけでは成立しません。勝っても負けてもチームの仲間や対戦相手、そして応援してくれた人々への感謝を忘れてはいけませんね。

◆最優秀賞(半田市長賞)
 「おはようで 心の氷 溶けていく」 石川晴麻(半田市立亀崎中学校2年)
 選評/昨日口喧嘩をした。不愉快な事を言われた。顔も見たくないと思っていたけれど、お互いが朝一番にあいさつを交わす事により誤解も溶けてまた仲の良い友達に戻れます。「おはよう」の言葉の持つ力は無限大です。

◆最優秀賞(半田市教育委員会賞)
 「雨の日も 心が晴れる ありがとう」 石川桃花(半田市立乙川中学校1年)
 選評/お互いがあいさつを交わし合う事で、雨の日も風の日も雪の日も温かくなる。むしろそんな天気があいさつの後の会話の糸口にもなる。お日様は出ていなくても笑顔でのあいさつの明るさを大切にしましょう。

◆優秀賞(5作品)
 ○「あいさつは 五秒でできる ボランティア」 中村柊介(半田市立亀崎中学校1年)
  選評/あいさつの言葉はどれも短くて深い意味を持ち、僅かな時間で相手を和ませてくれます。それも一つのボランティアかもしれませんね。やや標語的な部分もありますが作者の新鮮な視線と言葉の選択に拍手します。

 ○「しまったな 先にあいさつ されちゃった」 佐藤三郎(一般・群馬県安中市在住)
  選評/情景のよく見える句です。苦手な人や蟠りを持っている人には先に挨拶した方が気楽になるものです。それなのに先に挨拶をされるとすごく照れくさい。相手も同じことを考えているものですよ。

 ○「あいさつで どんどんふえる 顔見知り」 角森みゆき(一般・島根県安来市在住)
  選評/大人の世界では社会的儀礼と捉えられる事の多い挨拶ですが、心を込めて交わしているとお互いの融和も計れるものです。顔を知っているだけではなくより一層親密になれる事を祈っています。

 ○「いつまでも 叱ってくれて ありがとう」 岡田 洸(半田市立半田中学校2年)
  選評/今の時代は言葉の暴力も問題になっていて、「躾」として叱っているつもりでも子供がどう受け止めているのか不安な時代です。愛しているからこそ叱る親の気持ちをしっかりと受け止めてくれてありがとう。

 ○「かざぐるま パパのうえから こんにちは」 島岡歩夢(半田市立半田中学校2年)
  選評/夏祭りの日なのでしょうか。知り合いの子供が風車を手にパパに背負われ可愛くあいさつしている情景が見えます。年齢差はあってもいつでも笑顔であいさつを交わし合いたいものです。


総評【選考委員会 委員長 浅利猪一郎 氏(浅利猪一郎川柳事務所 主宰)】

 第十回目を迎えた「あいさつ川柳」コンクールに半田市を中心に全国より3,822句の応募があった事を関係者一同と共に喜びたいものと思います。またこのコンクールに、初回から選者として携わってこられた事に深謝申し上げます。
 さて、今回の開催を前にある関係者から「あいさつと限定した範囲の中での作品募集は回を重ねるに連れマンネリ化してしまうのではないか」とのご指摘がありました。応募作品全体を見ると、同想同類の句や過去の応募作品と酷似した作品が8割近くを占める事は確かですが、それは他の川柳募集でも同じ事です。それらの作品を除いた中には独自性を持った素晴らしい作品が存在します。特に今回の小学生以下の作品には過去の受賞作品を上回る「作者の意志と姿」を見る事が出来る作品がありました。
 また今回の中学生以上一般の部には著名な川柳作家の応募作品もありましたが、中学生からの応募作品に同想の句があり、表現法の豊かさから中学生の作品が受賞に至るという事もありました。
 数年前に半田市内の小学校において開催された川柳講座に講師として出向いた事がありますが、小学生や中学生の視点や発想力は侮れないものがあります。
 今回の応募作品には作者が「あいさつ」というものをどのように考えているか、あるいは「あいさつ」がもたらす社会的効果を詠んだ作品が多く見られましたが、それらは標語としては通じても人の心や姿を詠む川柳作品としては物足りなく、また似たような同類同想句を生む要因ともなっています。
 受賞句には今回もそれらの視点から抜け出て、作者自身を句の主人公として「あいさつ」を取り上げた句を多く頂いております。「あいさつ」にも様々な言葉があります。それらを独自の視点でどのように捉えて川柳作品として創り上げるかが「いい作品を生む要因」とも言えます。

 応募者の今後の研鑽に期待すると共に、関係機関の皆様のご尽力に選者として敬意を表し、このコンクールがますます盛会になることを祈念しております。