

2025年11月4日(火)
店名、『たかやん味一番』は、初代のたこ焼への情熱がぎっしり詰まっています。昭和が終わる頃、初代の隆(たかし)氏が若い頃に商売をしていた時の面白さが忘れられず、「どこの真似もしたくない、どこにもない、たこ焼を作ろう」と食べ歩きをして生まれたのが『元祖』です。その時のニックネーム『たかやん』と、美味しいたこ焼ができた自信から『味一番』という言葉を合わせて屋号にしました。今も『たこ焼をちょうだい』と買いにいらしたお客様にとって、たこ焼=元祖で、当店の一番人気です。その秘密は、拘りの真蛸と、昆布、煮干しなど17種類の天然素材を手間暇かけて(昆布は北海道日高昆布を少し炒り、千葉産煮干しを1日天日干しにするなど)仕上げた秘伝の生地にあります。(この生地は『たこ焼の粉』として販売し、自宅で『たかやん味一番』が楽しめます)。たこ焼にはソースや醤油をかけるものと思われていた創業当時に、『タレに頼らない味』で勝負した『元祖』は、従来のたこ焼とは一線を画し、その素朴でごまかしがなく飽きのこない美味しさは、誕生以来、『ソース
のいらないたこ焼』として愛され続けています。
来る日も来る日もたこ焼を試食させられていた2代目であった義父は当時を振り返り、「蛸にそんなに拘って!」とぼやきながら手伝っていたそうですが、開店当初から「これはこれで美味しい」と買い求めるお客様の行列を見て驚いたそうです。今では、「商売は特徴があると強い」と初代の偉業に敬意を払われています。シンプルさを追求したたこ焼は、蛸の旨味を際立たせた引き算の結果です。私もその努力や発想の素晴らしさを日々体感しています。90歳となった初代は、今も年に数回店に現れ、焼き台の前に立ちます。気づいたお客様からは、「初代が焼いていてラッキー」という喜びの声や、今も尚、現役の初代に驚きの声が上がります。
そんな初代の想いをしっかり受け止めた2代目は、初代の「美味いから余計なものを入れるな」という言葉を守り、『元祖』を大切にしながら、一つずつメニューを増やしてきました。『塩マヨ』『醤油マヨ』『ネギデラックス』や、季節限定の品(エビからデラックス・サビぽんデラックス・ネギぽんデラックス)など、時代のニーズに応えてきました。中でも大皿(元祖・塩マヨ・醤油マヨ・ソースマヨ、32個入り)は、人が集まるお祭りや年末年始・ご家庭でのパーティなどでの大人気商品です。
私が3代目のバトンを受け取ったのは数年前で、今は義両親と私の3人で本店を切り盛りしています。食べることが大好きな私は、食生活学科でフードコーディネーターの勉強もし、学生時代は飲食店でのアルバイト経験もあります。だから全く知らない世界でもないので、結婚してすぐに楽しくお店のお手伝いを少しずつ始め、もう15年経ちました。
『知る人ぞ知る店』として派手なPRをせず、たこ焼の美味しさを知っていただきたいと頑張ってきたお店の3代目として、『味を守る』プレッシャーを感じています。創業以来変わらぬ美味しさを提供できるのは『焼き方』にかかっています。鉄板に油をほぼ使わず火加減を調節しながら焼き上げますが、暑さ、寒さなど季節によって焼き方も変わってきます。そこは『勘』の勝負となり、その『勘』を掴むのに10年ほどかかりました。見て覚えて、職人の世界ですね。今では生地作りから焼き、接客までこなせるようになりましたが、これからはお店の経営も学ぼうと、やりがいを感じています。『知りたい、やりたい』と、好奇心いっぱいの私は新しい世界を知ることをとても楽しみにしています。
近年、蛸と肉の二刀流に進化しようと、たこ焼の中身がステーキ肉の『知多半とんぶたこ焼 Ⓡ』の新グルメが仲間入りしました。手作りで素朴な味は好評で、多くのお客様にご愛顧いただいています。『知りたい、やりたい』私は、『どこかに行きたい』私でもあり(笑)、イベントがあれば焼き台と材料を持って出かけます。この10月にはフランス車の集い『アロンフランセ車山2025』に義父と一緒に出店しました。フランスの人に美味しいたこ焼を食べていただいて、とても嬉しかったです。初めての遠出ですが、これを機にもっと色々な所で出店しようと考えています。いずれはキッチンカーで行こうと、あれこれ模索中です。『どこかに行きたい』私のもう一つの夢は韓国に行くことです。KーPOPにハマっていて3人の娘と共に推し活に夢中です。韓国語も勉強中で、KーPOPは生きていく上での楽しみです。来年は義母を誘って韓国に行こうかな。仕事とKーPOP、楽しいことは何があっても頑張れます。
2代目 重成さんより
「恵美ちゃんは、何にでも前向きで頑張り屋さんで、頼もしい存在です。まさか家業を継いでくれるとは想像もしていなかったので、本当に感謝しています。初代は小規模で丁寧に仕事をしていくのが商売の本道という考え方で、僕は丁寧な仕事をしながら、多店舗経営をして多くの方に美味しいたこ焼を食べていただきたいと実現してきました。恵美ちゃんはもっと広く時代を見ていて、色々なことを考慮した新メニューの開発、イベントに出店、キッチンカー販売をするために試行錯誤しています。僕たち夫婦は、恵美ちゃんの一番の応援団です」
■ 半田市美原町1-248
■ 営業時間/10:00~18:30
■ 定休日/木曜日
■ TEL/0569-29-3276
■有楽町店:半田市有楽町6-225(コロナ前) 営業時間/10:00~19:00 営業日/土日・祝日 TEL/0569-21-0808
■花園店:半田市花園町5-11ー1(花園公園西)営業時間/10:00~19:00 営業日/土日・祝日 TEL/0569-23 -6606
2025年10月2日(木)
振り返ってみれば、強くてカッコいい人が好きで、私もいつかそんな女性になりたいと思っていました。小さい頃に行っていた美容院のお姉さんがカッコよくて憧れました。お姉さんとのお話は楽しく、私自身も髪を触るのが好きだったので、「みんなをキレイにしたい」という思いで、美容師になりました。色々な技術を学ぶために13年間で3店舗に勤め、その間に同業者である主人と結婚し、二人のお店を持って13年になります。
美容師の多くは自分のお店を持ちたいと思うことは夢の一つで、私もお店を持ったら、ただ髪を整えるだけでなく、お客様にとって心の拠り所となり、ホッと安心できるようなお店を作りたいと考えていました。大型店が苦手、スタッフが入れ替わるのがイヤ、周りが気になるという方もいらっしゃると思います。そういうお客様のために、ヘアスタイルの悩みなどをじっくりお聞きし、シャンプーからブローまで全ての施術ができるように、二つの個室を設けています。プライベートなゆったりとした癒しの時間をお過ごしいただきたいという想いも込めています。
お客様と接していて、『いつもと違う自分になりたい、ちょっと変わりたい』という願望は多くの方が持っていらっしゃると感じています。そういう時に、お客様の心に寄り添うというか、気持ちを組んで差し上げ、「ちょっと冒険してみましょう」と背中を押して、『新しい自分発見』のきっかけになればと思っています。お客様の要望をお聞きしながら、その方にお似合いの髪型を提案させていただいています。
また、今までと変わった自分になったり、キレイになると、お帰りになる時は笑顔になり、表情まで変わってきます。髪型が変わったことで、ネイルに興味を持たれたり、ピアスを開けたり、おしゃれを意識し始めるお客様を多く拝見してきました。性別、年代を問わず、おしゃれは元気の源と思っています。美容の世界も進化し続けています。学ぶことは楽しくて、新しい技術にいつもチャレンジし、『髪質改善』、『ヘッドスパ』、『リラグゼーションメニュー』など、好評をいただいています。
お客様のお話は楽しくて、お喋り好きな私もついつい引き込まれています(笑)。かつて私も色々思い悩むことがあり、『変わりたい』と断捨離し、家の中のものを手放していきました。そうすると足りないと考えるより、今あるものを活かしていく方向に変わっていったんですね。その時に『整理収納アドバイザー』の資格を取得し、それがきっかけになって食べ物で身体は作られている『腸活』の大切さも実感し、発酵食品のことをもっと知りたいと、『発酵食品マイスター』の資格も取得しました。今では甘酒、味噌、塩麹は自家製です。日本古来の食品は本当に素晴らしいですね。私は以前は年に数回皮膚科に通っていましたが、今ではすっかり改善されました。健康は幸せに繋がっていると信じていますので、私自身のそういうお話がヒントになれば嬉しいですし、お客様が悩みや楽しみを気軽にお話していただけるような、お客様の専属美容師になれるよう努めています。
休みの日には、家族共通の趣味であるキャンプや釣り、ダイビングなどを楽しみ、一緒に遊ぶ時間を大切にしております。思いつきで体験した護身術に何?この楽しさは?と親子ではまり、武術を習い始め、さらに私は剣護身術の総合護身インストラクターを学び資格取得し、今年の3月から吉祥会として護身術教室を始めました。
護身術は、危険から身を守るためだけでなく、心と身体を整え、自分に自信を持てるようになる学びです。私は楽しく身につけて、日常に安心を広げたいという想いでお伝えしています。いざという時に身体が自然と動くように稽古をしております。力に頼りませんので、運動が苦手な方でも大丈夫です。小さい頃からカッコいい人が好きで、精神的にも強い人にも憧れるようになった私にとって、『護身術』は求め続けていたものだったような気がします。息子も武術と出会いドンドン変わっていきました。姿勢が良くなり、目力が強くなり、自信がついたように感じています。今は教室で私のサポート役として頑張ってくれ、頼もしいパートナーです。
美容師と護身術、関連が無いようですが、護身術は身体を動かし自分の軸を感じることで、心に自信と落ち着きを育むので、仕事の精度も上がったのではと、密かに思っています。外側と内側を整え、『護身術× 護心術』で多くの皆さんに、安心な今を送っていただきたいと願っています。
ご子息 綾斗さん(八光流柔術 皆伝師範)の言葉
「私もまだ経験が浅く、武術の本質的なことを語るには、50年早いと思っています。ですが、少しでも多く護身の大切さを伝え、勇気を与えたいと思い協力しています。それと同時に私達も共に稽古に励み精進していきたいと思います」
護身術教室
練習日:毎週金曜日 17:00~18:30 会場:有脇公民館
対象年齢:子ども(4歳~)、親子 月会費:4,000円
女性クラス、シニアクラスも開催予定
Anela hair
■ 半田市有脇町2‒39‒1 ■ 営業時間/9:00~18:00(完全予約制)
■ 定休日/毎週火曜日、祝日(土曜祝日は営業) ■ TEL/0569-89-2499
2025年9月1日(月)
あの日あの時の情景は今も鮮明に甦ってきます。私は中学生、テスト週間で友人と一緒に早帰りのあの時、男性が楽しそうに自転車に乗っていました。実に楽しそうに見えたんですね(笑)。友人のお父さんでしたが、大人が昼間に普通にそこにいることが信じられませんでした。友人から鍼灸師と聞き、そういう仕事があることを初めて知りました。その鍼灸師という仕事は私の中で深く静かにインプットされて、高校生になっても『鍼灸師』というワードは心に響いていました。
専門学校でマッサージ、鍼、灸を3年間学びました。私は鍼の持つ専門性、奥深さに惹かれて、卒業後は鍼のスペシャリストを目指すことにしました。最初は訪問マッサージ師として、知多半島の高齢者や外出が困難な方のために施設や家庭に伺いました。
11年前に独立し、鍼を極めようと思いましたが、何がお客さまに喜んでいただけるのか分からず、鍼、灸、マッサージ、自分が出来ること全てをやっていました。当時は肩凝りや腰痛治療のためのお客様が多かったですね。プライベートでは4年前に結婚、子どもにも恵まれ、昨年2月、妻の意見を取り入れてリフレッシュオープンをしました。これまでお店のことは妻にあまり相談することはなかったのですが、試しに聞いてみたところ『男性の部屋みたい』と一掃され(笑)、女性目線を取り入れた完全個室の心地よい店内に生まれ変わり、お客様の反応も上々です。
店名の『グリーンノア』は、痛みや悩みなどから解放される場所でありたいと思い『ノアの方舟』を意識しています。コンセプトは『通える美容鍼』で、改善というゴールに向かって共に進む伴走者のような立場を目指しています。
今は美容(電気を流す美容鍼)、ダイエット(耳ツボ)、治療(肩凝り、腰痛など)の3本柱で、美容の悩みを解決したい、運動なしでダイエットをしたい、体の不調を改善したい。そんな方々のための鍼灸院です。美容鍼を受けられたお客様からは「肌がパンッとなった」「クマが目立ちにくくなった」「キュッとリフトアップした」「顔の左右差が減った」という声が届いています。
ところで、『耳つぼファスティングのダイエットプログラム』をご存知でしょうか?リバウンドしない最後のダイエットとも言われ、運動なし、サプリメントなし、3食OKという夢のようなプログラムです。当院では3ヶ月平均でー9.0kgの減量実績を持ち、3ヶ月ー8.0kgの減量を保証します。体の治療に関しては、私は学生時代から胃腸が弱く、食後すぐにお腹を壊してはトイレに駆け込んでいました。そして鍼灸師として開業してからは逆流性食道炎になり、食後の気持ち悪さに悩まされ、胃腸が弱い体質と諦めていましたが、どちらの症状も、自分で鍼をすることで今は治っています。いずれも多くのお客様から『とっても満足』と喜びの声をいただいています。様々な症状でお悩みの方、ぜひご相談ください。
お客様の症状に合わせての施術ですが、共通点は電気を流しながら鍼を使っての施術です。電気は神経に流すために神経が通っている全身に繋がり効率的ですが、怖いというイメージを持たれているかもしれません。電気といってもビリビリするわけではなく、顔の筋肉が電気のチカラでぷるぷる動く独特の感覚ですので、安心してください。電気治療はあらゆる分野で研究され、不眠症やストレス解消にも効果的であることが立証され始めています。色々な可能性を持つ美容鍼をさらに極めていこうと思い、日々勉強中です。
リフレッシュオープンして1年半ほど、私自身もお店と共に成長したいと私なりに色々な試みを始めています。お客様の多くは女性ですので、先ずは女性の気持ちを知りたいと女性誌を読み始めました。最初は何を言っているのか分からなかったのですが(笑)、美容家の方の考えを学び、施術方法や意識にも反映されているのではと自負しています。また、妻は私の良きアドバイザーで、公私共にベストパートナーです。一番近くにいる妻にできないことは、他の人にはできないと考えていますので、妻を大切にし、その気持ちはお客様にも繋がっていると思っています。
自由に楽しいことが出来ると選んだ鍼灸師の道、お客様と接するうちに、『とっても満足』と喜んでいただき、色々な素敵なお客様とも出会え、鍼灸師になって良かったと実感しています。ただ、ありがたいことに仕事に追われ、朝から晩まで治療院にいるため、昼に楽しく自転車に乗れる
なんて、夢のまた夢です(笑)。
■ 半田市桐ケ丘3-5-5
■ 営業時/(平日)9:30~20:00(土曜日)9:30~18:00
■ 定休日/日・月曜日
■ TEL/0569-29-0608
2025年8月6日(水)
興味を持っていた空港の免税店やバイク屋さんに勤めても夢中になれない‥‥。そんな状況が嫌で、いつかは『自分のやりたいことをしたい』と考えていました。ある時、知人から「ばんがい地本店(以下、お店)がキッチンカーをやる子を探してる。やらない?」という話があり、チャレンジしようと思いました。料理の知識はあまり無く、お店の手伝いをしながら、本店名物の鶏二郎などの作り方のコツを学ぶことから始めました。料理はあまり得意ではありませんでしたが、料理好きの母のDNAを受け継いだようで、今では楽しみながら色々な料理に挑戦しています。
昨年6月からパチンコ有楽さん(東浜店・りんくう店)の駐車場で『ばんがい地 Natsuki's Kitchen』をオープンしていますが、ここでの出店も、お店のオーナーが橋渡しをしてくれました。今まで多くの方に助けられラッキーだと思うと共に感謝しています。私一人の力ではとてもこんな大きなことは出来なくて、初めての素敵な冒険にワクワクしています。
メニューはお店の一番人気の鶏天に、お店特製の甘タレを絡めた『鶏二郎』を始め、鶏天をブラックペッパーと絡めたスパイシーな『鶏太郎』、鶏二郎の甘ダレとご飯の組み合わせがばっちりの『鶏二郎丼』、ご飯との相性が抜群の『ばんがい地からあげ丼』、『ホッドック』など揚げ物を中心とする他、スイーツ系も対応しています。ご要望に応じて販売メニューをご提案できます。イベント等でキッチンカーをお探しの方はご連絡ください!パチンコ屋さんでは昼食をその場で摂る人もいるようで、お昼時は混雑することがありますが、笑顔を忘れずに接客しています。
最初の頃はこの生活サイクルに慣れなくて辛いと思ったこともありました。パチンコ屋さんでの営業時間は長く、お昼の12時から夜の10時まで営業しています。12時開店のため、10時半頃には現地に行き準備をし営業、帰宅後に翌日の仕込みをするスケジュールです。今までの生活スタイルとは時間も環境も全く違うため、大変だと思うこともありました。ですが、お店のオーナーを始め、有楽さんの店長やスタッフにサポートしてもらい毎日取り組んでいるため、今まで辞めたいと思ったことはありません。これから真夏となりキッチンカーの中は暑く大変な時期ですが、オーナーの期待に応えるべく本腰を入れて取り組んでいます。
今は月半分くらいパチンコ有楽さんに出店する他、知多半島内のイベントに出店しており、名古屋市内、三河方面にも出店しました。“まずは一回出店してみよう”精神でイベントに出店して、その成果から次回以降の出店計画を練っています。まずは挑戦!を心掛けています。イベント内容、客層によって売上が凄く違ってきますね。出店場所は抽選で決まることが多いのですが、当日どんなメニューにするのかも大切だと思っています。イベントでは鶏二郎と唐揚げと生ビールにしようとか、その時々でメニューを考え販売して、当日どれだけ売れるか?そんなゲームのような感覚を楽しんでいます。キッチンカーの前に行列ができると嬉しいのですが、長くお待たせするのは辛くて、出店後、毎回反省会をしながら今後の販売に活かしています。私自身、物事を深く考えない性格だと思っていますが、どんな商品を売ったら売上が上がるのか?そういうことを考えるのは好きなので、自分のやりたいことなら頑張れるんだなと実感しています。
今はキッチンカーに夢中になれる毎日があって楽しいです。私はこれといった趣味がなくて、何となく働いて何となく遊ぶのが嫌で、人生の楽しみって何かなとずっと考えていました。毎日の刺激になるようなことが無いと、つまらない人生になってしまうと考えていた時にキッチンカーの話をいただき、チャンスをだと思いました。今は日々の生活もダラダラすることはなく、休みの日も何となく遅くまで寝いるということは無くなりました。何も無い休みより、何かすることがある休日の方が全然いいです。
今のうちにたくさん働き、海外旅行に行ったり欲しいものを買ったり、飲食関係以外の分野(美容関係・webデザイナー)にも挑戦できたらいいなと思っています。
どこに出かけても「ここでキッチンカーで出店できるかな」などと考えたり、どこかでキッチンカーを見かけたら、興味を持って見てしまいます。今までとは視点が変わり、目標が出来たのでイキイキワクワクしています。新しい出店場所、販売方法など色々な課題はありますが、目下のちょっとした心配は、仕事のスタート時に行う唐揚げの味見です。毎日行うため、太ってしまうかな?と、そんなことも気になるお年頃です(笑)。
2025年7月7日(月)
家の片隅に母が教えている、そろばん教室があり『そろばん』は身近なものでしたが、それは母の仕事で私と関係ないものと思っていました。大学卒業後はOLをし、その後、結婚式などの司会の仕事に就きました。司会者として、多くのお客様のお話を伺っていくうちに、私の知らない世界や生き方が沢山あることに驚き、私自身『こうでなければいけない』という考え方に縛られていたと、幸せになれる道は人それぞれにあるんだ』と、生き方に対する視野が広がりました。また色々なものを見聞きし多くの方たちと接しているうちに、人の良心を育てるものはなんだろうと考えるようになり、それはやはり教育ではないか?私も人が育つ場所で仕事をしてみたいと考えるようになりました。
でも何をしたらよいのかさっぱり分からないので、私はどこで育ったんだろうと思い返したところ、本が好きでよく入り浸っていた図書館だと思ったんですね。ちょうどその時、図書館司書の資格を取ったという人の話を聞き、大学に集中講座を受けに行きました。その中に『これからの学校に求める姿を、ファンタジーでも良いから書きなさい』というレポート課題があったんです。浮かんできたのは、私が母の教室を手伝っている時に相対していた子どもたちの姿でした。それで「すぐ隣にそろばん教室がある」と気づいたんです(笑)。母に「そろばんを仕事にしようと思うんだけど」と告げたら、とても驚いていました。私と一緒で、母も娘の仕事ではないと思っていたようです(笑)。
今は河井先生(母)が青山教室、私が成岩教室を運営しています。昔ながらの寺子屋式のそろばん教室で、幼児から高校生までが在籍し一緒に学んでいます。異なる年齢の子どもたちが同じ空間にいて、ある子は暗算、ある子は割り算、初歩を習っている子もいれば、高段位を目指して練習している子もいて、その姿が自然にお互いの目に入ってくるような環境を大事にしたいので、あえてクラス分けをしないと決めています。生徒たちは珠算・暗算の検定試験、各種コンクール、読上算(暗算・英語読上算)、パソコンを使ったフラッシュ暗算などに取り組んでいます。テキストを自分で選んだり、読上算の練習の時には挑戦したい問題をリクエストして解いたりなど、生徒が「自分で決める」ということも大事にしています。5桁のみとり算を練習している子が「16桁の読上算をゆっくり読んで!」とか、段を練習している子が「一桁を円也なしで超超早く読んで!」とか、こちらが思いもつかないリクエストに驚きながら応えていると、子どもたち同士も影響しあって教室全体が飛躍するような経験も少なくありません。また、お迎えまでのちょっとした時間に、絵を描いたり折り紙を折ったり、積み木で遊んだり、ということもよくあります。最近ではそろばんイラストコンテストに応募するイラストを描く姿がよく見られましたね。無秩序ではいけないと思いますが、子どもたちが自由に発言したり発想できるような空気を作ることは心がけています。教室がそろばん学習の場であることはもちろんですが、人が育つ場を提供しているという側面も大事にしています。
日珠連(日本珠算連盟)と全珠連(全国珠算教育連盟)に加盟しているのも育ちへの応援の一つです。日珠連の検定試験は掛け算、割り算、みとり算などを制限時間30分間で計算し、集中力・体力が求められます。それに対して全珠連は6~7種目を7分ずつ区切って計算するので、切り替える力が必要となってきます。得手不得手があるので、一つの選択肢ではしんどくなる子もいるため「2つあるけれど、どっちをやりたい?」と相談して、その子が手を伸ばした方を進めています。
実はそろばんを教え始めた頃は、私の勉強不足や経験不足もあって子どもたちの行動や態度に悩むことも多く、『これは怒らないようになるための修行だ』と自分に言い聞かせていました。司会者時代に幸せになれる道は人それぞれと感じたように、私の見解に子どもたちを縛ってはいけないと反省することも多かったです。子どもたちは自分の道を拓いていく力を持っていると感じています。ただ、今は小さいので経験が浅くバランスが取れない時期で、そこをサポートしていくのが私たち大人の役目だと
感じています。時には「世の中にはこういうことはあってね」とルールや常識とされることなどは伝えていますが、「これは私の考えだけどね」とか「他の人の考えも聴いてみるといいよ」など、決めつけずに余地を残す言葉を添えるようにもしています。今は、「根気ありますね」とか「忍耐強いですね」と言われることもありますが、かつての修行が実を結んだのでしょう(笑)、そうであれば嬉しく思います。
面白いことに、母と同じ仕事をしてからの方が親子関係は良好なような気がしています。小学時代から音楽の道に進ませたいと私はピアノ三昧の毎日で、いわゆる母娘の確執のようなものもあったのですが、今は仕事を任せられるパートナーであり、互いにリスペクトできる関係で、母にとって、私は『美香先生』になりました。かつてはやらされ感満載でピアノに向き合っていましたが、ピアノとそろばんは使っている脳がとても似ています。生徒の状態を把握しやすいのも、ピアノをやっていたからだと感じて
います。ここまで辿り着くのに、色んなことをしてきましたが、無駄なことはひとつもなかったと感じています。どんな時にも側に居続けてくれた母に感謝しています。
■《青山教室》半田市青山3-22-23 TEL:0569-23-0247
《成岩教室》半田市仲田町1-35カーサエスペランサ401 TEL:090-3442-6186