半田商工会議所 THE HANDA CHAMBER OF COMMERCE & INDUSTRY

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バリアフリーの座敷を新設

2023年4月19日(水)

(資)望洲楼

同楼は衣浦の海を望む丘に配されたお座敷で知られるが、このたび駐車場の一部に完全バリアフリーのお座敷(4~10名)を新設しました。駐車場に隣接しており、階段を上る必要はなく、足腰に負担をかけることなく食事と和のひとときを楽しむことができます。そのお座敷からは、昭和を代表する作庭家・重森三玲の枯山水の庭を見ながらおくつろぎいただけます。食事以外にもお茶会・展示会などにも利用できます。


代表/成田一郎
住所/半田市亀崎町3-71
営業時間/11:30~22:00
定休日/不定休
駐車場/15台
TEL/28-1136
URL/http://boshuro.com



山車模型を市役所に展示

2023年4月19日(水)

マツシマ建築

同社作成の山車模型が、半田市役所1階ロビーで展示されました。この模型は実物の約1/2スケール。子どもが身近に祭りを感じるため作成したものが、山車修復の依頼が増えたことを受け、バランスを測りながら修復計画を練るため、実際の工法を用いたものです。展示により、第九回はんだ山車まつりへの気運も高まりました。

代表/松島卓弥
住所/半田市新栄町5-2
TEL/0569-24-6446
営業時間/8:00~19:00
定休日/日曜日 ※土曜日は不定休



のびのび広場エムズ 半田教室オープン(㈱M’s Family)

2023年4月14日(金)

のびのび広場エムズ半田教室は令和5年4月に、児童発達支援をメインとして開設。
 「心も身体ものびのびとその子らしさを大切に」をモットーに、感覚統合療育に取り組んでいます。また、安心できる環境の中、あそびを通して楽しく経験し、確実に積み重ねていける療育を目指しています。
 現在の受入年齢は未就学で保育園や幼稚園との並行利用が可能。(利用には受給者証が必要となります)


代表者/間瀬博吉
住所/半田市船入町20
TEL/0562-57-5688
サービス提供時間/
平日10:00~15:00、
土曜日第1部10:00~11:30、第2部12:30~14:00
定休日/日・祝日



あまいマスクの男が育てる甘いいちご

2023年4月6日(木)

市野園芸

 半田市西部の田代町、まちの喧騒を抜けて、自然豊かな地が広がるエリア。田園や牧場もあり、半田市の農業部門を感じさせるエリアでもある。日を遮る建物も無く、ウォーキングやサイクリングでも気持ちがいい。  
見渡せば、ビニールハウスも目に付き、松堀町の交差点を西へ西へと進めば、「市野園芸」の看板が出現。看板に導かれると、全国最大級の栽培面積を誇るビニールハウス群が広がる。「市野園芸」である。
 同社のビジネスを先導するのは、親子鷹であるお二人。代表の市野幸治氏と、そのムスコ敦紳氏。今回は、敦紳氏にお話を伺った。
 敦紳氏は、大学卒業後、同社に入社。既に15年間、いちごに身を捧げた農業玄人である。彼の朝は早く、早朝6時にはハウスで作業を開始する。自然が相手であるため、猛暑や酷暑、雨や雪も彼には関係ない。来るべき日に備え、手塩に掛けて育てるいちごは、このような彼の努力から成り立っている。だからこそ、同社のいちごは、非常に熟して香りも芳醇であり、口の中いっぱいに甘酸っぱい味が広がる逸品に仕上がっている。
 しかし、そんな味とは裏腹に、農業というビジネスは甘いものではない。前述したように、自然が相手であることに加え、近年の新型コロナウイルス感染症や、原油高の煽りをまともに食らってしまっているのだ。天候不順であれば、育成不順も起きる。ここ数年は天候に泣かされることもしばしばあった。
 だが、新型コロナウイルス感染症は、同社の売上を大きく支えてきたいちご狩りにとって、悪天候以上の大ダメージを与えた。外出自粛傾向の結果、いちご狩り来場者は激減。セントレアにほど近いことで、有利な立地環境だったにも関わらず、外国人観光客は皆無になった他、企業の互助会や福利厚生で利用されていたバスツアーなども激減するなど壊滅的な状況へと陥った。丹精込めて育てたいちごを廃棄する日もあった。
 原油高に関しても、経営状況にはかなりの逆風となっている。全国最大級の栽培面積を誇る同社のビニールハウス群は、重油を使用して暖める仕組みになっている。いちご狩りシーズン中は、ほぼフル稼働でハウスを暖めるため、光熱費も莫大なものとなる。いちご狩りに関して価格改定を実施したが、同社にとって苦渋の決断だった。敦紳氏曰く、「非常に心苦しいことではあるが、今後もいちご狩りを楽しんでいただくためには、価格改定という判断をせざるを得なかった。その分、商品やサービスの向上に努めたい」とのこと。
 そんな状況でも、あきらめずに立ちあがろうとする敦紳氏を支えたのは、半田商工会議所青年部で苦楽を共にするメンバーたちだった。少しでも力になればと、いちご狩りにリピートで訪れるほか、自社企業の社内レクなどで利用するなど、同社を盛り上げていった
 異業種である青年部メンバーとの繋がりは、新事業展開に大きなヒントを与えるだけでなく、一歩踏み出す勇気も与えた。生いちごシャーベットは、同社のいちごを利用してジェラート製造企業の青年部メンバーが協力してできた逸品である他、昨今オープンしたコンテナカフェ【いちのいちごのあま~い隠れ家】も、建物の施工から外構レイアウトなどは、青年部メンバーの建設業者たちが腕を振るったものである。
 代表の幸治氏が基盤を固めて、拡大させた農業ビジネス。青年部という異業種交流を通じて得た仲間たちと新たな事業展開を進める敦紳氏。一皮むけた敦紳氏の手腕で、同社の舵は取られていく。
 SKE48との競演時に披露した、敦紳氏の好きな歌を引用するならば、『カッコつけてないで やれるもんだけで 毎日何かを頑張っていりゃ』で、今後も田園の中に広がるビニールハウスで、同社の挑戦は続く。(取材:榊原鉄平) 

【住所】半田市田代町156-1 【代表】市野幸治
【創業】平成4年12月
【定休日】年中無休 ※コンテナカフェは不定休
【営業時間】 9:00~15:00 
【TEL】 27-7586
※いちご狩りは予約制、販売は随時ですが、
詳細は同店にお問い合わせください。



トライアル・アンド・エラー~確かなつみ上げを次代へ~

2023年4月6日(木)

半田商工会議所青年部 会長(有)鈴木製作所 代表取締役 鈴木 靖隆 氏

 時には自由に、時には自らを律して、そして時には使命感を課して日々を送ってきた。その姿は多様であるが、悩み戸惑いながらも、『外柔内剛』の精神で歩みはブレることはなかった。
 「大学3年生になる時に、海外で住みたいと外国語学部に転部希望の僕と、その流れを阻止したい母との間で軋轢があり退学。その後
はアパレル関係でアルバイトをし就職しました。多くの部下を抱える立場も経験しましたが、人間関係の構築が上手く出来ず退職しました。その頃の僕は尖っていて言葉もキツかったと反省し、それからは物腰を柔らかく敬語で話すように心がけました。その後は自由に、目的もなく過ごし、突如26歳で働いている人が眩しく見え、早く社会に戻りたい、人間になりたいと(笑)その生活からキッパリ足を洗いました。この自由にあるがままに生きた6年間に自我が芽生え、僕にとって貴重な時間だと感じています」 
 『他人の釜の飯を食いたい』と地元企業でアルバイトをし、1年後に入社。同社は製缶・旋盤加工・機械メンテナンス・機械据付調整
等を社業とし、設計から製作までの一貫生産は、その技術力、丁寧な仕事に定評が高い。一人息子(姉2人)だが、後継者という意識は全くなく、職人さんの下で働くことが楽しく、父親には一生社長でいて欲しいと願った。その思いが一変したのは青年部の存在だった。家業に就き、中学時代の親友から『青年部に入らない?』と年に1回誘われ続けた。最初は町工場のような規模の企業が入る団体ではない!2年目には、面白い団体かもしれない・と、心境が変化し、3代目として継ぐことを決意した35歳で入会した。最初の誘いから8年後のことだった。会合等の出欠の返事は誰よりも速く、頼まれた仕事はより短時間で仕上げることを決心し、自らを律してきた。
 「怠け者で、忘れやすいので、そう決めました。そんな僕を使いやすい奴と思われたようで、2年目に委員長をやらないかという話が飛び込んできました。『挑戦しない経営者は魅力がない』という言葉に背中を押されて、委員長を受けました。委員長の明確な自覚もなく経験もない僕は、委員会を上手く回せず迷惑をかけっぱなしでしたので、失敗は2度としない、依頼された役を全て引き受けようと決意しました。そのような気持ちになったのは『認められたい』と言う気持ちが強かったように感じています。職人気質の父は口数も少なく、僕は父と意志の疎通が上手く出来なかった、でも青年部では認めてくれる。それが嬉しかったですね。僕にも色々なチャンスをくれて、上手く育てていただいた。そういう先輩やメンバーとの出会いがありました。今度は次代にその想いを届けようと会長に就くことを決心しました」 
 会長を支える専務理事を2度経験し、得た課題も、『基本方針』に反映させた。専務理事の仕事は多岐に亘り、メンバー・会議所本体とのパイプ役、青年部内の改革等であり、その改革の一つが令和3年度から採用された会員の50歳定年だった。役職の重要性や労力の
大変さを痛感し、組織の充実を図り、メンバー同志・会議所本体とのつながりを強固にするため、専務理事を支える常務理事のポストを新設した。同時に青年部の運営基本方針と並んだ綱領に『国際人としての教養を高めよう』が謳われている。それに準じ、国際人としての視野を広げるための第一歩として、『市民交流委員会』を設立し、新たな国際交流事業への挑戦を試みる。
 「楽しみ、充実した委員会活動を経験して欲しいと思っています。あの講師を呼びたいから、こういう事業ではなく、課題を解消するためには、こういうゴールがあるというストーリーを楽しんでいただきたいと思っています。青年部活動は、問題点に対して対策を講じる社業と同じです。また、今は簡単に物事を調べることが出来、忙しさにかまけて、ついつい、いつも通りでと思いがちになってしまいます。僕自身もそうで、考えたり、勉強することを止めてしまうこともあります。それでは進展がありません。学び俯瞰して見ることで頭は柔らかくなり、新しい何かが生まれると確信しています。委員会が人を育てるという青年部設立の原点に返り、全メンバーの事業所に繁栄してもらいたいと思っています。青年部、社業、地域のいずれもが発展しなければ、いずれかの発展はありません」
 前述したように、青年部活動によって多様な刺激を受け成長してきた。何よりも『挑戦する』ことを大事にしてきた。入会前は面倒なことはやらない、頭ごなしに否定する、俯瞰して見ることはしない、挑戦しない、そんな自身であったと振り返る。だから今、会長としての決意は以前の自分を振り返り、かつての自分と同じような道は歩かないで欲しいという想いからの言葉である。そして会長の使命として、発足60周年を目前に控えた歴史に敬意を払いつつ、先人に負けぬ情熱を持って時代にあった形で試行錯誤と検証を繰り返し、全ての仲間と共に青年部を作り上げていくことを誓う。 
 「出来ることをしての成功は、意味があるでしょうか?社業であれば良いかもしれませんが、青年部では挑戦し続けて欲しいと思っています。挑戦して失敗しても、そこから生まれるものはあるはずです。その気持ちから、令和5年度スローガンは『トライアル・アンド・エラー~確かなつみ上げを次代へ~』です。余談ですか、妻の名前は『なつみ』です。遊び心と妻への愛情を盛り込んだスローガンで、僕の青年部会長とし
ての挑戦が始まりました」

●ちょっと一息●
 趣味は暴飲暴食と言っても良いほど、食べて飲むのが好きでアルコールのある場所は大好きです(笑)。青年部活動後の懇親会は皆勤賞で、二次会、3次会までお付き合いしています。とは言っても酒の味がしない水のような酒が好きで、アルコール好きというより、宴席が好きですね。一時、懇親会参加のために青年部に入ったのかなと思ったほどです(笑)。
 住んでいる成岩4区の祭りは幼稚園の年長さんくらいからやっています。今まで色々な人にお世話になり、今は子どもたちに楽しんでもらえるような機会を作る世代になりました。人の人生は『恩送り』と実感しています。 

1980年半田市生まれ、在住。2000年名古屋学院大学経営経済学部中退。07年家業、(有)鈴木製作所に入社し19年に現職。2015年青年部入会。16年サンタクロース委員会委員長、その後副会長や専務理事を経て、令和5年度青年部会長。