半田商工会議所 THE HANDA CHAMBER OF COMMERCE & INDUSTRY

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自分の強みを生かし、自然体でリラックスして働ける場所

2024年11月1日(金)

就労継続支援B型事業所シャルール 野田 直裕さん 


『苦難は幸福の門』。その言葉を地で行くような道程でした。起業前はアパレル業界、不動産管理会社に勤務していました。不動産管理会社時代に、各地に多くの空き家があり、それらが壊されていくのを見て、空き家を活用した事業ができないかと考えるようになりました。また、全盲で知的障がいのある身内を支援してくれる施設が少なく、私自身も自分のことで精一杯だったため、十分に力になれなかったという苦い経験もあり、「人生最後の社会貢献をしたい」と、50歳の時にこの世界に飛び込みました。2018年に『(同)やさしい』を創業し、空き家を活用した精神障がい者・知的障がい者のための家庭的なグループホーム『ぬくもりのさと』を1年半で半田市、常滑市、武豊町に4箇所開設しました。急展開だったこともあり、従業員のマネジメント面をはじめ、様々な面で苦戦し、当時を思い返すと、まさに崖っぷちに立たされていました。福祉先進国・北欧にヒントはないかと情報収集を始めたところ、助け合いの精神が根付いている北欧の障がい者施設の取り組みをオンラインで学ぶ機会を得ました。通常では現地に行って視察するのが一般的ですが、コロナ禍もあり、すべてオンラインで学ぶことができました。私にとってはコロナ禍が功を奏した形になり、幸運な出会いとなりました。
 北欧型福祉は、全ての市民が等しく社会保障の給付とサービスを受けられる特徴があります。また、北欧はIT先進国でもあり、この北欧型福祉とITを融合させ幸福度が高い北欧型の福祉事業『北欧型福祉モデル』(商標登録済)として動き出せたことで、崖っぷちから脱出することができました。グループホームに暮らす人たちの安心・安全な衣食住の完備(24時間見守り、看護師訪問、徒歩圏にメンタルクリニックあり等)と、働く場所の連携は重要で、2021年に就労継続支援B型事業所シャルール『㈱ぬくもりの光』もスタートしました。
 日本では従来、人が仕事に合わせてきましたが、北欧型はその人の特性に仕事を合わせる考え方です。現在、様々な人たちとご縁をいただきながら、多様な分野で就労の場所を提供しています(水耕栽培、データ入力、動画編集、リサイクルショップの値札付け、草取り、米粉ドーナツやプリン・アクセサリーをマルシェに出店、ECサイトで高級食器・化粧品・雑貨等の販売、AIやメタバースの活用など)。自分の強みを生かし、自然体でリラックスして働ける場所を目指しています。安定した収入を得てより豊かに生きていくためには、まずはシャルール内での仕事を経験し、生活のリズムを整え、自立トレーニングのために施設外就労を経て、雇用契約を結ぶA型就労、一般就労への移行が理想的な流れです。その道のりは厳しいのですが、人は学ぶことにより成長します。学ぶ機会は、社会で人と関わることで得られ、それは施設外に多くあります。ステップアップのため、まずは施設外就労を目指しています。

 また、近年、固定観念に縛られない自由で純粋な発想を表現する障がいのある人のアートが注目されています。有名ブランドがそのアートとコラボしてTシャツやトートバッグなどの商品化、販売をする例もあります。2018年から厚生労働省が障がい者の自立と社会参加促進を図るために『障害者文化芸術推進法』を施行しました。私自身、実家がアパレル会社だったこともあり、アートに魅力を感じ、障がい者アートを愛知県で普及するために名古屋、セントレアで『障がい者アート展』開催を目指してクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて今年8月から開始しました。また、10月には障がいのある人の芸術・文化活動を通じて、障がいのある人の社会参加と障がいへの理解が深まることを目指す活動『アール・ブリュット展示会』を瀧上工業雁宿ホール、半田市内のスターバックスで開催しました。多くの人にご来場いただき、障がいの有無を超えた交流を図り、障がい者アート普及の第一歩を踏み出しました。
 今まで福祉の王道を走ることなく、自分の思う通りに動いてきました。元々私は福祉を学んできていないので、福祉への固定観念を持っていないからだと思います。そんな取り組みが珍しいのか、全国から視察に来ます。今日は山口県、昨日は東京から、福祉とは分野が異なる人(IT・建築関係など)も訪れてきます。メディアに取り上げていただいているのも(『週刊新潮』『産経新聞』『KENJA GLOBAL』ウェブサイト「ヒューマンストーリー」など)、私の取り組んでいる領域が広いからでしょう。
 障害者差別解消法・障害者の地域移行支援の施行、SDGsへの取り組みなどで、障がいを持った人たちが少しずつ暮らしやすい社会へと行しています。世界的には、大病院や大規模施設の中で障がいを持った人たちが暮らすのではなく、町の中で多様な人々がともに暮らしていく、というのは当たり前の風景です。日本でもこの世界基準に沿っていく流れにより、最近では『ぬくもりのさと』のような家庭的な施設が街中に増えてきています。そして、知多半島の半田以南は空き家も多く、メンタルに関する大きな病院もあり、福祉を学ぶ日本福祉大学の学生さんもいて、人・ものが揃っている場所だと思っています。福祉に取り組む若い人たちと力を合わせて、全国有数の『福祉ビレッジ』の町としてのお手伝いをしていきたいと思っています。

■ 住所/半田市成岩本町1-21-2  ■ TEL/59-2525
 





お肉専門店 石川屋岡崎戸崎店オープン

2024年10月2日(水)

株式会社石川屋

同社は、8月29日(木)に新店舗岡崎戸崎店をオープンした。
「よい肉を毎日食卓へ」をお客様への約束として掲げ、知多牛、知多和牛、知多半島産の牛豚を中心に、お肉専門店ならではのお惣菜、お弁当などを販売。同時に青果コーナーも地元の野菜・果物を中心に販売している。(碧南市「ぜんめいや」協力)

店舗情報
「お肉専門店 石川屋岡崎戸崎店」
住所/岡崎市戸崎町屋敷93-1
TEL/0564-73-0009
営業時間/11:00~18:00 ※営業時間は変動する場合がございます。
定休日/水曜日

事業所情報
事業所名/株式会社石川屋
所在地/半田市十一号地18-28
代表者/石川大介



全国新酒鑑評会 金賞受賞

2024年10月2日(水)

中埜酒造(株)

同社は、令和5酒造年度全国新酒鑑評会で金賞を受賞。7月24日に当所に受賞の報告がされた。
金賞を受けたのは大吟醸酒で、後切れのよさや華やかな香りが評価された。
受賞記念として、「超特撰國盛 大吟醸 金賞受賞限定酒」を数量限定で販売中。酒の文化館またはオンラインショップで購入可能。

代表者/中埜昌美
所在地/半田市東本町2-24
TEL/23-1231
HP/https://www.nakanoshuzou.jp/
酒の文化館定休日/木曜日(祝日の場合は翌日)、お盆、年末年始



『豊かな暮らしを提案します ~Furniture that you can enjoy living with.~』 

2024年10月2日(水)

有限会社大和屋家具店


 今回訪問させていただいた会員企業は、1899年(明治32 年)創業の老舗で、現在半田市更生町に店舗を構える有限会社大和屋家具店。そこで現在4代目として活躍している淺井泰博社長より話を伺った。
 同社は、淺井社長の曾祖父、淺井芳平氏が当時、名古屋尾頭橋で家具製造・販売業を営んでいた「大和屋」から暖簾分けにより、半田市成岩の地にて創業した。その後、何度かの移転を経て大正時代には現在の場所に移転し、現店舗は、平成14年に
旧店舗から建て替えられた。現在、創業当時に行っていた家具製造はしておらず、家具やインテリア雑貨の販売、家具のレンタルが主な事業内容である。同店は天然木を使用した、いわば質の高い家具を取り揃えている。「家具は長く使っていただくことで味わいが出ること、またそうすることで使っている人の暮らしに寄り添っていくもの」と淺井社長は家具への想いを伝えてくれた。そのためスタッフがお客様と接する時には、商品のこと、使い勝手のこと、材質のこと、そしてメンテナンスのことをしっかり説明し、お客様のニーズにあった家具、更にはお客様のライフスタイルに合わせたコーディネートを提案することで、より豊かな暮らしの実現にお手伝いすることを心掛けている。

~家具ブランドSOLIDとの出会い~
 創業120年の節目を迎えた2019年、家具ブランド「SOLID」の取り扱いを始める。「SOLID」の製品は、100%天然木無垢材で自然素材を多く取り入れた家具である。無垢材はウォールナットやブラックチェリー、レッドオークの3 種を揃え、ソファやチェアに使用される革も天然素材が使用されている。無垢材、張地、形状などお客様の好みに合わせた家具を提供できるクオリティの高さが実現されたものであり、淺井社長が一目惚れしたブランドである。同社のSOLID商品取扱いに際し、関係者からの理解・協力を得ることができ、また売り場づくりには同店スタッフが夜遅くまで付き合った。そして、同店2階の一部がSOLIDの商品が揃うショールームとなり、『SOLID CHITA』としてオープンした。
 SOLID CHITAオープン以降、同社の商圏はこれまでの知多半島中心から、尾張から東三河に至る愛知県全体まで広がった。淺井社長は「ホームページやSNSで発信することで、お客様は遠くても良いものを求め来店される。私たちスタッフも丁寧な接客を心掛け、お客様に実際に見て触れていただき、納得の上お買い求めていただくことを心掛けている」と商品力だけでなく、おもてなしにも力を入れている。

~新たなロゴ、創業125年を迎え新たな出発~
 2024年8月、店舗外装工事完了にあわせ新たな看板とともに新たなロゴがお目見えした。「Y」は、「U」と「I」からできて
おり、「U」は「あなた=お客様」、「I」は「(私)大和屋家具店」を意味している。「U」と「I」二つが揃い「Y」となる様は、「お客様を支える、寄り添ったご提案の場」である大和屋家具店を表しており、淺井社長の「お客様に寄り添っていくことで末永くお付き合いしていきたい」という想いが込められている。
 今後の展望として、「都市圏にアンテナショップを出店し、SOLID商品をはじめ当店の取扱商品の認知度を高め、半田の店舗への集客を図り、会社を成長させるとともに街の活性化にも寄与していきたい」と淺井社長は抱負を語った。
(取材:竹内圭志)

住所/半田市更生町2-151-8 Y’sコート1、2F
代表/淺井泰博  創業/明治32年4月
営業時間/10:00~19:00  定休日/木曜日
電話/21-1012
URL/https://yamatoya1899.com



自身に厳しくNO.1を目指す

2024年10月2日(水)

アクサ生命保険株式会社 名古屋支社支社長 稲垣 佳樹氏

就活時、金融業界は人気企業だった。二人の兄が金融業界に身を置き、同社に在籍する次兄の友人から「日本団体生命保険(現アクサ生命保険)は、いい会社だよ」と助言を受け、入社し37年が経った。
 「入社以来、春日井営業所を皮切りに、営業社員の指導や育成に携わってきました。当社は商工会議所会員企業の福利厚生制度(生命共済・退職金共済制度、リスク対策や事業承継など)をサポートしています。私は商工会議所に育てていただいたと言っても過言ではなく、現在も県内の尾張地区13商工会議所とお付き合いをさせていただいています。今まで四国、沖縄以外の営業所に勤務し、仕事内容や出会う方も様々で刺激を受けながら、充実した日々を送ってきました。赴任地では休日に付近の観光へ出かけ、北海道ではスキーやスノボ、キャンプ、銚子海岸ではサーフィンを楽しむなど、旅行が好きで何にでも挑戦したい私はそれぞれの土地を満喫し、転勤は好きでした。ただ、何度も転校した子ども達は友人との別れを繰り返し可哀想でしたね」
 26歳で営業所長となり、54歳で支社長に就任。今年1月に現職に就いた。人々との出会いは楽しかったが、慣れない地域性に戸惑ったり、戦場と化したようなアクシデントに遭遇したこともあった。どんな時でも相手の自主性を尊重しながら、しっかり話を聴き、話し合いながらコミュニケーションを図ることを大切にしてきた。それによって社員の心を一つにして、同じ方向を向き目標を目指してきた。
 「時として自分と闘うこともありました。あれこれ失敗もありましたが、リスク管理をしながらプラス思考に捉える大切さを仕事を通じて学びました。どんな時にも判断するのは自分自身であり、諦めずそれを克服することによって、新しい世界が開けてくると信じています。私自身、こうと決めたら粘り強く挑戦し続けてきました。へビ年だからでしょうか(笑)。
色々なことにアバウトなのですが、拘ってきたことはただ一つ、『数字を達成する、成果を出すこと』だけです。体力や精神力、決断力を求められる時も多々あり、学生時代にテニスで体力、空手で精神力や集中力が養われたことが役立っていると体感しています」
 拘ってきた数字の達成はその粘り強さ、精神力が形となり、今年上半期(1月~6月)は全国41支社の中で5位の成績に輝いた。また、それぞれの営業所が商工会議所と連携して実施する商工会議所共済『ベストウィズクラブキャンペーン』で半田営業所は今春、2年ぶりに目標額を達成。全国515商工会議所の中で、上位10%に入る順位を獲得した。
 「社員が頑張ってくれたこと、当社の半田営業所と半田商工会議所との連携を密にしたことが最大の要因だと思っています。元々、日本団体生命は1934年に日本商工会議所が設立し、初代会長は商工会議所会頭でした。支店によっては会議所の専務や常務が支店長を兼ね、共済の推進は職員が担当というほど縁の深い会社であり、まさに商工会議所と共に歩き、成長してきました。この10月からは(11月末まで)秋のキャンペーンが始まります。会議所職員さんと、私どもアクサの担当社員が会員事業所にお伺いします。この機会にぜひご検討いただきますようお願いいたします」 
 入社以来、一貫して人と会うことが仕事とも言える営業の最前線で働いてきた。保険営業の中で一番困難であり、かつ大切なことは人間関係の構築であり、『営業は物を売るのではなく自分を売る』ことが本質であると、経験を重ねながら体得してきた。営業所長を統括する立場にある今はそれらの学びを活かし、次なる目標、名古屋支社と尾張地区13商工会議所のより密な連携を図り、全支社の中でナンバーワンになることを目指す。それは会員事業所福利厚生制度が充実した証でもある。また、『第一印象は視覚情報が55%』とも言われているが、健康経営を売る会社の健康経営推進シニアパートナーとして健康に拘り、自らの体型を維持し健康も保持してきた。
 「自分自身の健康寿命を伸ばしたいこともありますが、週の半分くらいはお付き合いでアルコールを飲む機会があり、体調管理を心掛けています。基礎代謝を上げるために、食べ物に気をつけ、平日はジムで10キロほど走り、土・日は家の周辺をランニングしています。旅も心の健康を保っているのに役立っているかもしれません。途上国への旅行には家族は付き合ってくれないのでバックパッカーとして旅します。その国を通常3万歩ほど歩き文化に触れ、経済の流れなどを見て、個人的に視察をしている気分です(笑)。今年のお盆休みは一人でハワイでサーフィンをしてきました。そういう趣味を楽しむのも有意義な旅です」
 好きな酒を飲むために走っていると苦笑するが、走ることは頭の中で物事が整理でき、気力も湧いてくる貴重な時間であり、健康維持のためにも酷暑の夏でも積雪する極寒の中でも走り続けてきた。スポーツから培った『初心貫徹』は、生きるための大きな財産となっているようだ。目標に掲げた『全社ナンバーワン』。粘り強い挑戦を続けることによって、それは近い将来、形となって現れるだろう。

●ちょっと一息●
 16年ほどの単身生活中は、たまの週末に家族のもとに帰るというパターンでした。その時は家族揃って歓待してくれて(笑)、その延長線で今も家族一緒に行動することも多く、旅行も一緒に楽しんでいます。体育会系の家族で各々が「やるからには、優勝を目指す」と向き合ってきたので、みんな元気で根性は座っています(笑)。今も家族で一緒にテニスをすることもあります。運動した後の家飲みはいつものことで、息子や娘の友人も集まってくることも多く、私もその中でしっかり自分のポジションを確保して楽しんでいます。

1965年岡崎市生まれ、名古屋市在住。1988年中京大学商学部卒業。同年、日本団体生命(株)入社、春日井営業所配属。小牧、尾鷲、鹿児島、栃木、新潟、長野、札幌、千葉、福島、
三重などの営業所長を勤め、旭川支社長を経て、2024年現職。健康経営推進シニアパートナー。当所議員。